Knowledge: Mens' Bag

Knowledge: Mens' Bag

メンズバッグ:ホンモノはここが違う! 革鞄の選び方。

メンズバッグホンモノはここが違う!
革鞄の選び方。

鞄は革を活かす最高のステージだ。
革の見せる表情のすべてが、そこにはある。
革鞄から始まる、革のある生活。

2009年発行 「日本の革 2号」より

プレゼントや自分へのご褒美に、素敵な革鞄。そう思い立ったものの、そこには多種多様な革鞄が。そして次に、よりよき鞄と出会うための知識が必要になる。そこで、用途別に革鞄を紹介し、主なチェックポイントを見ていこう。ただ、ビジネス用でもタウン用にも共通して言えることは、立ち姿の重要性だ。シワがなく、グラグラせずにどっしりと屹立している鞄を選ぼう。


知性を漂わせる革鞄:
アタッシェケース

書類の収納、整理に優れているアタッシェケースは、ビジネスバッグとしての存在感は随一。それだけに選び方に注意したい。中の収納スペースの具合や、物を入れても安定感を保てるか確かめておこう。幅の薄いものから、出張旅行に使える大型のものまである。

ハンドルは丈夫さと持ちやすさが肝心。縫製の正確さと、付け根が左右対称であるかを確認しよう。

アタッシェケースは下に置く機会も多いので、底部が傷みやすい。確かな縫製と強固なつくりであれば安心。

金具は革鞄の重要なアクセント。開閉がスムーズで革との接続部が頑強かをチェック


ビジネスバッグの代表格:
ブリーフケース

ブリーフケースはまさにビジネスのために作られた鞄だ。開閉口が大きく、マチ幅の可動範囲も広いため、書類や資料の収納に優れている。収納する物のイメージをもって鞄を吟味しよう。短期間であれば出張にも使える、ビジネスライフの基本となる鞄だ。


革鞄の最高峰:
ダレスバッグ

絵になる革鞄といえばダレスバッグ。革の色ツヤやバランスのよさ、デザインは流麗な曲線を描いているかなど、立ち姿の美しさがキメ手になる。口を開いた状態で固定でき、中身をスムーズに取り出せるなど機能性も優れている。風格、威厳、重厚といった言葉がよく似合う、ビジネスから旅行までを豊かに彩る革鞄だ。


小旅行のお供に:
ボストンバッグ

ボストンバッグ最大の強みは、収納性。大きく口が開き底も広い。開ければ中が一望できるので、取り出しも便利だ。そしてこの収納力を支えるのが鞄を一周しているファスナーだ。ラインがデコボコしていると荷物に引っかかったり革にヨレができる。開閉のスムーズさと併せてよく見ておくべきポイントだろう。


便利な小鞄:
セカンドバッグ&ダレスバッグ

本来セカンドバッグやポーチは、大きなバッグの補助役だった。しかし現代ではフォーマルな場面やちょっとしたお出かけに重宝する。小脇に抱えることが多いので、金具が服に引っかからないか確かめておきたい。また、革の色が服に移りやすいものは控えたい。


エコ時代の主役:
トートバッグ

「トート」は「運搬」を意味するが、その名に違わず容量が大きく物を運ぶのに最適のバッグだ。チェックポイントは、手ひも。重量に耐え得る頑丈さと、肩に優しい柔らかさを兼ね備えたものが求められる。革のトートバッグはカジュアルな中にも落ち着いた佇まいがあり、ひと味違った買い物袋として使ってみたい。


バッグ選び3つのポイント

1.立ち姿のいい革鞄は見栄えも質もいい

立ち姿の安定した鞄は、負荷のかかり方が均一なため、型崩れが起こりにくい。上下左右のバランスと、ゆがみや不自然なシワの有無をチェックしよう。

2. 縫い目の正確さと耐久性は比例する

雑な縫い目はヨレを生み、革を傷める一因となる。糸が浮き沈みせず、均等な間でまっすぐ縫われている鞄を選ぼう。内側の縫い目の確認も忘れずに。

3. ハンドルに求められる堅牢さとフィット感

革鞄の重みを支えるハンドルは頑丈でなければならない。しっかり鞄と縫い合わされているかを見よう。また、上質な鞄のハンドルは持つほどに手に馴染む。