Products: Nino Classical Tailored
二宮五郎商店:日本ならではの伝統的な職人技を駆使した世界に誇るクオリティ
二宮五郎商店には幅広い年齢層の職人がおり、なかでも工場長の赤羽 弘氏は先代のころから64年も在籍している。伝統的手工芸品の製作に40年以上も従事し、技術の伝承などを通じて地域産業の復興に寄与した人に贈られる、東京都の「伝統的手工芸技術者」としても表彰された超ベテラン職人だ。東京マイスターでもある赤羽氏は、88歳になった現在も「少しでもいいモノをつくる」を信条に、日々工房に通って革製品の製作に励んでいる。いくつになってもモノづくりに真摯に向き合う姿勢は若い世代に刺激を与え、目指すべき職人像にもなっている。
また、多技能職人制度を取り入れているのも同ブランドの特徴のひとつ。裁断からコバ漉き、縫製、仕上げにいたるまで、デザイン以外の全工程を1人の職人が手がけているのだ。とはいえ、すぐに全工程を任されるわけではない。各工程の基礎をきちんと学んで技量を上げていくことで、最終的にそこにたどり着けるのである。職人の育成にも力を注ぐことは、風琴マチなどの伝統的な技術を次世代へと受け継ぐことでもある。二宮五郎商店の世界に誇るクオリティは、そうやって維持されているのだ。
持つ人が自慢したくなる、長く愛用できる最高のモノをつくる。それには素材やつくりだけでなく、使い勝手も備わっていないとならない。二宮五郎商店ではひとつの製品をつくるのに何度もサンプルをつくり、2代目の二宮眞一氏が実際に毎日使用して使い心地を確かめている。二つ折り財布なら、小銭は取り出しやすいか、ヒップポケットにきちんと収まるのか……。使い勝手に関しては使わないとわからないこともあるので、ディテールやサイズ感などを念入りにチェックし、気になるところがあればその都度修正している。製品として販売するまでに最低でも6ヶ月、なかには8年近くも使うという。
ミリ単位での調整を繰り返しながら使い勝手も高めた革製品は、間違いなく最高のモノ。だからこそ世界の一流店でも扱ってもらうことができ、好評を得ているのである。妥協を許さず、時間をかけてとことんこだわる二宮五郎商店のモノづくりの信念は、70年以上経った現在も、そしてこれからも変わることはない。
どんな服装でもどんな体型でもどんな時間でも、そのときのウエストにぴったり合う穴がないベルト。その名のとおりサイズを調整する穴がなく、独自で開発したユニークな形状のバックルで調整するつくりになっている。この手のバックルは動作などを加えるとゆるんでしまったり、長く使うとベルトを締める力が弱まってしまうこともある。だがこれは一度締めるとびくとも動かず、それでいて締めたままフィット感を調整することも可能。さらに8年間毎日使い、締める力がキープできることも実証している。牛のショルダーレザーはしっかりとした厚みがあるベルトに最適な素材。トラと呼ばれる表情豊かな模様も印象的で、さりげないアクセントにもなってくれる。高級感ある木箱入りなので、大切な人へのギフトとしてもおすすめだ。