Knowledge: Ladies' Belt
レディースベルト：バリエーションが多いから、 素材について知りたい。
2009年発行 「日本の革 2号」より
レディスベルトのトレンドサイクルは非常に早く、それゆえに「愛着」「長持ちさせて大切に」ということより「トレンド」「先取り」が重視されている。しかし、そんな時代だからこそ、さまざまなバリエーションの中から「本物」を見極める眼力を身につけたい。
ベルトに使われる革素材の仕上げ方による違いが分かれば、ベルトチョイスはより楽しくなるはず。ベルトによく使われる仕上げ加工の代表例を紹介しよう。
ベロア
クロムなめしの成牛革の裏面をペーパーで摩擦したもの。スエードより起毛が粗く、織物のベロアと似ている。
オイルレザー
なめし工程で十分に乳化油などを染み込ませたもの。油分の多さゆえ撥水性に富み、柔らかい風合いが特徴。
シュリンク
なめし工程中に薬品を用いて革を縮めたもの。表面のシボ(皮革表面に見られるシワ模様)の趣が魅力。
ヌバック
クロムなめしの成牛革の銀面をごく軽くペーパーで摩擦して起毛させベルベット状に仕上げたもの。
型押し
革の表面に加熱高圧プレスで加工し、エンボスレザーとも呼ぶ。近年では、クロコダイルなど高級革の模様も多い。
